トラッククレーンとラフタークレーンの使い分け
戸建住宅を建設する際、木材や鉄骨の組み上げに欠かせないのがクレーン作業です。
現場でよく使われるトラッククレーンとラフタークレーンには、それぞれ異なる特徴があります。
主な違いとは
トラッククレーンは、一般的なトラックをベースにしたコンパクトなクレーンです。
狭い住宅地でも比較的スムーズに作業できますし、5トンの吊上げ能力があれば一般的な木造住宅の梁や柱の設置には十分対応できます。
一方ラフタークレーンは、より大型で吊上げ能力が高く、作業半径も広いのが特徴です。
住宅では12トンのものがよく使用されます。重い鉄骨造の部材や、まとめて複数の資材を吊り上げることが可能です。
ただし、車体が大きいため現場へのアクセスが制限される場合があります。
木造の建方工事でも、安全面を考慮して使用されています。
現場での使い分け
戸建住宅の建て方では、作業効率と現場条件のバランスが重要です。
狭い敷地や入り組んだ住宅地では、小回りの利くトラッククレーンが重宝します。
逆に、敷地に余裕があり重量のある部材を扱う場合は、ラフタークレーンの方が作業時間を短縮できます。
狭小地では道路に停車して作業せざるを得ないこともあるので、その辺も考慮して機械が選定されます。
必要な資格と安全への配慮
クレーン操作には移動式クレーン運転士免許(吊上げ荷重5t以上)が必要で、玉掛け作業者には玉掛け技能講習修了証が求められます。
現場のオペレーターは、作業前の地盤状況確認、架空線との離隔距離の確保、風速などの気象条件は日々チェックを行います。
上空を見ることが多いのでサングラスもかかせませんね。
特に住宅地では、近隣への騒音配慮や、狭いスペースでの正確な操作が求められるため、常に周囲の安全確認を徹底しています。クレーン作業中は排気ガスも噴出されるので背後の養生が必要となる場合もしばしばです。
毎回思うのですが、オペレーターさんの技術は本当にすごい。
見えないとこでも合図だけで材料を運べるんですよね…。
私たち大工は彼らと阿吽の呼吸を行うことで安全で効率的な建て方工事が実現できるのです。
おしまい、それではまた。
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